菱屋カレンブロッグ

【谷町おもしろ履物店のblog】

Zサン 伝える§「塚原さん」①「結」

Zサン 伝える§「塚原さん」①「結」

 ヤングチーム(塚原さん、TAROさん)は20歳。僕より33歳年下だ。彼らから見た33歳年上を僕から見ると86歳か。すごい年の差だな。昭和9年生まれ。戦前だ。の人と話してるんだ彼らは。という世代ギャップは僕の中ではあんまりないんよな。新しい商品のアイデアはあります。サンプルもあります。それをブラッシュアップしてください、売り方を考えてくださいというのがオーダーだ。

 当初のオーダーはこのやわらか一本下駄をZ世代の方がクールに見えるデザインを考えてだった。ロゴとかも。それがサンプル実験で後発的な発見である「じんわり足裏が熱くなる」ことから「健康」がキーワードになり、そのキーワードが彼ら世代の訴求ポイントにはならないというのが分かり、その結果ターゲットとなりうるマーケットにフォーカスすることができたというフローだ。(出た!いつもの走りながら考えるWAY)

自慢のファーストサンプル

 そのように軌道修正してでも進めるべき理由がもう一つあった。すでにセカンドサンプル作りが進んでいるのだ。角社長のアドバイスを得て急遽オリジナルのビーチサンダル台を製作することになっている。当初予定していた中島さんのビーサンを利用させていただいて…ではなく新たなオリジナルのビーサン台を作ろうととなっている。それも最先端の素材で。

 中国製である。

 今まで何となく避けていた中国での生産だ。53歳の僕は今まで自社製品を中国に生産依頼をしたことはない。ただ何となく。中国生産にシフトして大成功したバッグ屋さんもいる。また失敗したバッグ屋さんも知っている。これも7~8年前のことだがうちの和装素材で財布を作って伊勢丹メンズ館の革小物売場で販売しようというオファーがあった。彼が紹介した日本の財布メーカーさんに言われた。「いいもん作りたいのだったら中国で生産しないとだめよ」と。当時は(今も)履物もバッグも自社生産で賄える程度だったのでメンズ館バイヤーさんのオファーはお断りしたのだがなんとなくそういうことだとは感じていた。

 そして今回だ。角社長の打ち合わせ後オリジナルビーサン台の表面と裏面のデザインをイラストレーターで作ってメールして、3日後かな、レーザー3Dプリンター製のサンプルがもうできたという。角社長と10年来の付き合いのある工場らしいので阿吽の呼吸なんだろうけどそのスピード感に圧倒された。中国生産の実力をまざまざと思い知らされた。もうその輪の中に入らないと戦えない。このビーサン事業に限って言うと。

 最先端な技術でサンプルができる。オリジナルの素材でできる。量産もOKだ。キーワードは「健康」そして「誰もが感じたことがないイタ気持ちいい履物」特許申請済。1月にサンプル。2月からエビデンス実験。3月から販促物。4月からプレス、5月にクラファン。

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