Zサン 伝える§「塚原さん」①「転」
塚原さんと3度目の打ち合わせの日取りが決まった。アメリカから帰国するTAROさんも同席予定だ。ブランドのロゴをお願いするリモートミーティングではお会いしてるが初対面となる。TAROさんからは郵送してもらっていた「ファーストサンプル以前のモデル」の感想が聞けるはずだ。
そして角社長に無理を言って作ってもらったファーストサンプルを含め4つのサンプルがテーブルに乗った。
①ビーサンにEVA一本歯をつけた今後の商品化に向けた「自慢の」ファーストサンプル(上の写真)
②ビーサン台に菱屋の鼻緒付きEVA一本歯。
③本日の打ち合わせに持参してくれるであろうファーストサンプル以前モデル
④念のためいわゆるビーサン
アメリカから帰国中のTAROさんから③についての感想を聞く。約10日間試し履きをしてもらったモロモロについて。
こういう鼻緒式の履物に履き慣れていないので最初は心配だったが、鼻緒が痛くなくて予想以上に快適であったこと。一本歯の「じんわり熱」効果は感じることができたこと。他方一本歯のカタチゆえ不安定さがぬぐいきれず階段などの段差が怖かったとのこと。アメリカじゃ訴訟問題になるかもねとも。ということはアメリカでは木の一本下駄はおろか下駄型は訴訟問題だらけですやんと突っ込みながら。
そしてタローさん塚原さんには初見となる「自慢の」サンプルを見せた。約10日間履いてもらっていたファーストサンプル以前の型とは一本歯の硬さや高さをこっそり変えていたので彼らの反応が楽しみだった。履き試すにつれその機能の差は感じてくれてるようで、こっちがいい、ソフトタイプがいいなどの感想が出そろった。
そして断罪されました。「この(自慢の)新作も、お借りしていたファーストモデル以前もデザイナー関係、20歳前後は見向きもしないですね」と。2ドル3ドルの世界とも。
「でも足裏の暖かさ感じたでしょ」と問うてみる。そして返し刀で言われました。
「僕ら20歳前後に『健康』キーワードは刺さらないです」
「ただ菱屋さんの鼻緒がついてるタイプは大丈夫です。痛くないというのがキーワードになりますので。思ってらっしゃる以上にこの太い鼻緒の訴求力張りますよ」をうわの空で聞きながら。
それが昨日の話で、今は腹落ちはしてるんだけどまだ消化しきれていない状況だ。
もともとそれを「20歳代前後のスタイリッシュな君たちがクールと思えるデザインに変えてほしい。売り方を考えてほしい」がオーダーだったと思い出した。それがサンプル1点2点を経て、僕の中では優先順位が高くなってしまった「健康」の必須条件とデザイン性世代性を重視するヤングチームといつものデザインと機能性の両立といういつものテーマのキャズムの両側で立ち止まってしまった。
そして決めた。まずは「健康」「室内履き」「おもしろ新作履物」の方向で進める。夢のカリフォルニアIT業界マーケットはいったんペンディングだ(でも作戦は思いついている)
いつものいつもの出たとこ勝負のカレンブロッソWAY、風向きを感じて方針変更だ(涙)