Zサン 商品化まで①「僕編」結
ファーストサンプル未満の「黒い」履物にいろんな可能性が出てきた。まずはデザイン性推し「やわらか素材一本下駄」切り口で新し物好きイノベーターの評価が聞きたい。そしてなんらかの効果が証明されればルームシューズマーケット、健康サンダル、医療・介護向け、スポーツ分野に進出したい。頭寒足熱?受験分野にもいけるな。こうなると妄想は止まらない。京セラフィロソフィーでいう「成功するまでやり続ける。だから失敗の観点はない」までやり続ける粘りはあいにく持ち合わせていないので大体失敗するしその勘は外れるけど、なんだかいけそうだ。
妄想は止まらず日本びいきの海外のIT関係者がオフィスで履いているのが目に浮かんでしまった… 世界有数のハイテクシューズメーカーやブランドから商品化のオファーが来てしまうかもしれない…
となると生産数だな。「この黒い素材って他に色ないの?」角社長に聞いてみる。「あるけど、ロット数がすごいよ1色あたりの。日本でやろうと思ったら」いつもの資本主義のルール登場。量産品だと単価は低くなる。少数だと単価は高くなる。まあいいか。最初は鼻緒で変化つければいいか。カラー展開はそのあとだといつものカレンブロッソのものづくりものがたりWAYで逃げ場所を確保しておく。
とりあえずそのファーストサンプル未満をベースに正真正銘ファーストサンプルつくりに取り掛かろう。そしてネーミングを考えよう。
菱屋履き?Hサンダル?カレンブロッソビーサン始めました?草履サンダル?ブレインストーミングしていく。アメリカ?それを履いてほしいペルソナはデザイン、IT関係者だ。若手のしゅっとした。そうか塚原さん世代だ。メンズ館で知り合ったアメリカの大学生さん。たしか19歳。といえばZ世代って言葉を聞いたことあるな。僕が大学生の時新人類とひとくくりにされた2020年度版のフレーズ。2000年代生まれのデジタルネイティブ世代。Z世代… Z… Zサンダル…
Zサンだ!
響きもいいし。ローマ字とカタカナ表記もいい感じだ。そのZにはZORIのZも入ってるし!
これまたタイミングよく塚原さんからメールが来た。面白い素材が手に入りました。カフェぞうりに仕立てたいので実物を見てくださいと。
「こっちはこっちでお願いごとありますよーーー」