Zサン 商品化まで①「僕編」転
「ソールで勝負の鼻緒式履物!改め樹脂製下駄JUGETA2021新作」の相談でビジネス相棒角社長に会いに行く。当社EVA草履の心臓部の製造元だ。ワタシ特製手作りイメージサンプル木製歯付きと、虫の知らせか100均で買ったビーサンも準備して。アポイントの電話ではいつものEVA素材ではなくいわゆるビーサンの素材も用意しておいてねとお願いしておいた。
持参したイメージサンプルを見せながらEVA素材のデザインや厚みの打ち合わせを済ます。引き続き、用意してもらっていた「黒い」ビーサン素材でその一本歯部分をどのように接着するかの実験開始。
やがてファーストサンプルが出来た。というかファーストサンプルはやがてできてくるEVA素材で作るものだからその時できた「黒い」ビーサン素材の台はファーストサンプル未満のものであった。会社に戻ってその「黒い」ファーストサンプル未満のものに鼻緒をつけてみた。

見たことのないHAKIMONOができてしもた。谷町おもしろ履物店の面目躍如だ。「ソールで勝負の鼻緒式の履物」ではある。
うれしがって履いてみる。

たわむ、そしてしなるとかっこよく言うのもはばかられるほどひしゃげた。やじろべえの両手、胴部のイメージも崩れてるし。まあ本番のEVA素材の板はここまでひしゃげないだろうから心配ないけど。これはあくまでファーストサンプル「未満」のビーサン素材やからやわらかくてひしゃげてるのさと。履けるのか?履いてみる。履けた。歩けるのか?歩ける。2~3分履いた後、社内のスタッフ数名も面白がって履いてくれた。
「意外と履けますね」
「土踏まずが気持ちいいですよね」
と感想がいろいろ出そろったころ、異変に気づく。その数分前それを履いていた僕の足裏がじんわりと暖かくなってるんだ。ん?痛いだけか?血行が良くなったのか?そうか!青竹踏みと同じだ。
履くだけで青竹踏み効果があるかもしれない履物ができてしまっていた。もしかしたらそっち方向の履物の可能もあるぞといつものように切り替えるカレンブロッソのものづくりものがたりWAY。
その後弁理士さんに相談をして意匠権とは別に、そっち方向で特許を申請した。弁理士さん曰く特許受領されてから1年以内にそれらしいデータ提出してくださいねというご指導いただいて。