Zサン 商品化まで①「僕編」承
ミッドタウンアワードのゲタサンダルを履いてみて気づいたことはたわむこと。それをしなると言い換えてプラスのイメージに変えた。
それを頭に植え付けた頃はラッキーなことにその種が芽吹くかもしれない土壌にいた。半年間に及ぶ中川さんの経営とブランディング講座を受講中だったのだ。ちょうどコロナの影響で2か月の休止期間が明け再開された頃で、自社のリブランディングについていろいろと考え直す機会に恵まれていた。
「商品を作るのは最後です」と指導いただきながらもまずは商品を作りたくなってしょうがない。何とかそこを我慢してその源泉となるワードや考え方を設定した。それは「ソールで勝負する鼻緒式の履物」だった。ナイキやアディダスなどのハイテクストリートスニーカーの底材に鼻緒がついたHAKIMONOだ。
どんなソールがあるかなとリサーチ中に、ゲタサンダルのことを思い出し…
あのPOPな感じの鼻緒式の履物か…
でもしなるからな…
ばね入りソールか…
と頭の中でばねのようなソールをしならせていると…
半円の頂点が上にあるアーチ状が頭に浮かんだ。そのソールがやじろべえの両手に見えてきた。そしてその空間に胴体部分を入れる。
新しい一本歯HAKIMONOの芽が吹いた。