菱屋カレンブロッグ

【谷町おもしろ履物店のblog】

Zサン 伝える§「塚原さん」①「結」

 ヤングチーム(塚原さん、TAROさん)は20歳。僕より33歳年下だ。彼らから見た33歳年上を僕から見ると86歳か。すごい年の差だな。昭和9年生まれ。戦前だ。の人と話してるんだ彼らは。という世代ギャップは僕の中ではあんまりないんよな。新しい商品のアイデアはあります。サンプルもあります。それをブラッシュアップしてください、売り方を考えてくださいというのがオーダーだ。  当初のオーダーはこのやわらか一本下駄をZ世代の方がクールに見えるデザインを考えてだった。ロゴとかも。それがサンプル実験で後発的な発見である「じ

Zサン 伝える§「塚原さん」①「転」

 塚原さんと3度目の打ち合わせの日取りが決まった。アメリカから帰国するTAROさんも同席予定だ。ブランドのロゴをお願いするリモートミーティングではお会いしてるが初対面となる。TAROさんからは郵送してもらっていた「ファーストサンプル以前のモデル」の感想が聞けるはずだ。  そして角社長に無理を言って作ってもらったファーストサンプルを含め4つのサンプルがテーブルに乗った。 ①ビーサンにEVA一本歯をつけた今後の商品化に向けた「自慢の」ファーストサンプル(上の写真) ②ビーサン台に菱屋の鼻緒付きEVA一本歯。 ③

Zサン 商品化まで②「中島さん編」1

 まったく本を読まなくなって流れゆくSNSの情報にのみ触発されているのだが、時々よさげなセミナーには目が留まることもある。まあある意味その時の自分の課題が頭の片隅にあってもしかしたらそれの解決に結びつくかもしれない何らかのきっかけを欲しているからなんだろうけど※  Zサンをこれから商品展開していく中でビジネス相棒角社長が言ってた「色展開するときはロット数がすごいのよ。黒1色は問題ないけど、赤、青、黄色と増やすのは大変」は課題だった。カレンブロッソものづくりものがたりWAYでまあ最初は黒1色から鼻緒でバリエー

Zサン 商品化まで②「中島さん編」2

 熱意をお伝えしてアポイントをお願いする。東京ベースということだが関西方面の出張もよくあるということで来社していただくことになった。  セミナーでお話になったビーサンを手掛けてブランディングが叶ったことから、その後いろいろあって独立する形となって今はおひとりで事業をお続けになっていることをお聞きした。  そしてビーサンのゴム素材18色を小ロットで提供いただくことを快諾していただいた。とりあえず今年は黒1色で始めてうまくいったら多色展開の方向性がいきなりカラーバリエーション展開が可能になった。  さらにビーサ

Zサン 商品化まで①「僕編」結

 ファーストサンプル未満の「黒い」履物にいろんな可能性が出てきた。まずはデザイン性推し「やわらか素材一本下駄」切り口で新し物好きイノベーターの評価が聞きたい。そしてなんらかの効果が証明されればルームシューズマーケット、健康サンダル、医療・介護向け、スポーツ分野に進出したい。頭寒足熱?受験分野にもいけるな。こうなると妄想は止まらない。京セラフィロソフィーでいう「成功するまでやり続ける。だから失敗の観点はない」までやり続ける粘りはあいにく持ち合わせていないので大体失敗するしその勘は外れるけど、なんだかいけそうだ

Zサン 商品化まで①「僕編」転

  「ソールで勝負の鼻緒式履物!改め樹脂製下駄JUGETA2021新作」の相談でビジネス相棒角社長に会いに行く。当社EVA草履の心臓部の製造元だ。ワタシ特製手作りイメージサンプル木製歯付きと、虫の知らせか100均で買ったビーサンも準備して。アポイントの電話ではいつものEVA素材ではなくいわゆるビーサンの素材も用意しておいてねとお願いしておいた。  持参したイメージサンプルを見せながらEVA素材のデザインや厚みの打ち合わせを済ます。引き続き、用意してもらっていた「黒い」ビーサン素材でその一本歯部分をどのように

Zサン 商品化まで①「僕編」承

 ミッドタウンアワードのゲタサンダルを履いてみて気づいたことはたわむこと。それをしなると言い換えてプラスのイメージに変えた。  それを頭に植え付けた頃はラッキーなことにその種が芽吹くかもしれない土壌にいた。半年間に及ぶ中川さんの経営とブランディング講座を受講中だったのだ。ちょうどコロナの影響で2か月の休止期間が明け再開された頃で、自社のリブランディングについていろいろと考え直す機会に恵まれていた。  「商品を作るのは最後です」と指導いただきながらもまずは商品を作りたくなってしょうがない。何とかそこを我慢して

Zサン 商品化まで①「僕編」起

 2017年度の東京ミッドタウンアワード受賞作ゲタサンダル。若きクリエーターチームが発表した新概念の履物だ。これを最初に見た時の衝撃が忘れられない。こんなにPOPで都会的な履物を見たことがなかった。すぐにミッドタウンマネジメントさんに電話をして商品化のオファーをした。数日後返事があった。すでに他社と商品化に向けてプロジェクトが始まってしまってるという連絡だった。  それから半年経った頃、そのメーカーさんとの商品化の話は立ち消えになったらしくお鉢が回ってきた。台の強度、単色性、スタイリング、販売方法などなどい

Zサン 伝える§「塚原さん①」承

 夏の終わりに塚原さんがお見えになった。大阪の高校からアメリカ行って1年間で英語をマスターしてそのままアメリカの大学に進学したとのこと。周りには世界中から同年代のアントレプレナー候補が集結してるらしい。独創的かつ如才なく。  4~5人のメンバーで運営している彼のアメリカ向けサイトの特徴は英語の言い回しであるということであった。西海岸のアメリカ人が好む単語、改行のくせ、フォントの質。僕でさえ経験がある海外で目にする日本語やフォントのあれ?って思うアノ違和感を感じさせないサイト作りを心掛けているということだった

Zサン 伝える§「塚原さん①」起

 2020年の夏、阪急メンズ館さんで8年ぶりのPOPUPをさせていただきました。洋装マーケットにおける当社メンズサンダルの現状確認と新作バッグのテストが目的でした。  思い起こせば8年前は鼻緒式サンダルの物珍しさもあり父の日ギフトやおしゃれな「レオン」オヤジ様方によく売れました。が、今回はそこまでの反応はなかったです。そしてそれらのサンダルは少し受け入れられにくい価格帯の商材になってしまったなというのが正直な感想です。  一方、新作バッグシリーズでは予想外の気付きに恵まれました。先入観で黒色が一番人気と思っ